1.8月は祝祭日・記念日が3日間、7日はアイアンマン大会
2.現市長も前市長も軽量軌道交通に条件付きで賛成
3.セブで連邦制に向けた政治対話
4.殺人三昧の急増に対し人権団体が国連に訴える
5.殺人三昧の急増に対し人権団体が国連に訴える
6.カンプ・ラプラプ敷地内に麻薬犯刑務所をつくる
7.自警団スタイル8人殺害、未成年者夜間外出禁止
8.公表の麻薬密売擁護者リストに前ラマ・セブ市長の名前
9.セントラル・ビサヤの麻薬王Franz Sabalones自首
10.ラマ前市長とオスメーニャ現市長の動向
11.軍が警察に協力してパトロールに当たる
12.オスメーニャ市長3護衛警官を失う
13.セブ市長が信頼していた助力者は麻薬王から金を受けていた
14.刑務所内から麻薬、現金、携帯電話等
15.セブ市刑務所の実態
16.麻薬関連殺人が132件に達する
17.デング熱患者が激増
18.今度は55人の警官が戦闘荒廃地域へ飛ばされる
19.1か所の手入れで千百万ペソ相当の覚醒剤押収
20.蝿と悪臭のイナヤワンごみ捨て場
21.7月の犯罪件数が前年比9.5%減少
22.銀行のガードマンが客を射殺
23.フェンテ・オスメーニャはセブ市の所有との判決
24.自警団殺人ではなく密売人同士の殺し合いであるとの仮説
25.違法薬物撲滅キャンペーンの成果になお不満足
26.ミス・ユニバース世界大会の水着審査がセブで
27. 第3橋のセブ市下町道路への接続工事を延期し南海岸道路へつなぐ
28.覚醒剤が値上りし鎮痛剤が人気集める

8月のセブ

1.8月は祝祭日・記念日が3日間、7日はアイアンマン大会

8月は祝祭日・記念日が3日間ある。

8月06日(土)セブ州創立記念日~Cebu Provincial Foundation Day(セブ州のみの祝祭日)、 447th founding anniversary of Cebu Province with a special non-working holiday( 特別祝祭日)。

8月21日(日)ニノイ・アキノ記念日~ Ninoy Aquino Day、 special non-working holiday( 特別祝祭日)。

元大統領コラソン・アキノ氏の夫であり、前大統領のペニグノ・アキノ3世の父である上院議員のニノイ・アキノ (Benigno S. "Ninoy" Aquino, Jr.)氏が暗殺された日。そのニノイ・アキノ氏を思いだし、慕う日。

8月29日(月)英雄の日~National Heroes Day Holiday、 一般祝祭日( regular holiday)。

スペインからの独立に寄与した有名無名の英雄たちを称える祝日。

なお、7日日曜にはアイアンマン大会( 2016 Cobra Ironman Asia-Pacific Championship)が開催されるので、この日の交通規制に注意した方がいい。

交通規制は、ラプラプ市、マンダウエ市、セブ市、タリサイ市の一部。

レースの距離は、 スイム1.9k(ラプラプ市)、バイク90k(4市)、ラン21k(ラプラプ市)。

43カ国から3000人近くの選手が参加する。

ラプラプ市の学生5万人が応援に繰り出す。

警備には500人以上の警官、国軍兵士、沿岸警備隊員等の他、バランガイの治安要員や学生もあたる。

(8月1日)

2.現市長も前市長も軽量軌道交通に条件付きで賛成

8月は祝祭日・記念日が3日間ある。

8月06日(土)セブ州創立記念日~Cebu Provincial Foundation Day(セブ州のみの祝祭日)、 447th founding anniversary of Cebu Province with a special non-working holiday( 特別祝祭日)。

8月21日(日)ニノイ・アキノ記念日~ Ninoy Aquino Day、 special non-working holiday( 特別祝祭日)。

元大統領コラソン・アキノ氏の夫であり、前大統領のペニグノ・アキノ3世の父である上院議員のニノイ・アキノ (Benigno S. "Ninoy" Aquino, Jr.)氏が暗殺された日。そのニノイ・アキノ氏を思いだし、慕う日。

8月29日(月)英雄の日~National Heroes Day Holiday、 一般祝祭日( regular holiday)。

スペインからの独立に寄与した有名無名の英雄たちを称える祝日。

なお、7日日曜にはアイアンマン大会( 2016 Cobra Ironman Asia-Pacific Championship)が開催されるので、この日の交通規制に注意した方がいい。

交通規制は、ラプラプ市、マンダウエ市、セブ市、タリサイ市の一部。

レースの距離は、 スイム1.9k(ラプラプ市)、バイク90k(4市)、ラン21k(ラプラプ市)。

43カ国から3000人近くの選手が参加する。

ラプラプ市の学生5万人が応援に繰り出す。

警備には500人以上の警官、国軍兵士、沿岸警備隊員等の他、バランガイの治安要員や学生もあたる。

(8月1日)

3.セブで連邦制に向けた政治対話

大統領府は、連邦制に向けた憲法改正のための地方における対話を開始している。

昨日2日火曜ラヴィニャ官房副長官(Pete Laviña, deputy cabinet secretary)はセブにおいて”参加型統治と連邦主義に関する継続政治対話(Continuing Political Conversations on Participatory Governance and Federalism)”と称する公開討論会(forum)に参加した。

彼は、”大統領はまだどのように憲法を改正するか決めていないので討議を続けていこう、しかし大統領は連邦制のための憲法改正を確信している”、と語った。

また彼は、ドゥテルテ政権は連邦制の下における最初の選挙を2022年と考えている、と説明。

公開討論会の中で、セブ1区選出のGerald Anthony "Samsam" Gullas下院議員は、”憲法制定のための会議に賛成であるし連邦制も支持する、と述べた。

また彼は、”連邦制は国家の補助なく自立してやっていくシステムだからセブは切り抜けて生き残っていけると信じている、連邦制は経済発展しているセブにとって有益である”、と語った。

(8月3日)

4.殺人三昧の急増に対し人権団体が国連に訴える

2日火曜深夜から3日水曜夜にかけてセブ市を含むセブ州の各地で警察の手入れ及びいわゆる自警団により12人の麻薬犯容疑者が殺害された。

ある地元紙は、殺人三昧続く(The killing spree in Cebu continues)と表現している。

(注) killing spreeは、殺しまくり、短期間に行われる大虐殺、殺人三昧、殺人の馬鹿騒ぎ、殺人の狂宴、殺人の酒宴、といった意味。

一方、国家警察本部は2日火曜、ドゥテルテ大統領が就任(6月30日正午)した翌日の7月1日から8月2日までに、麻薬犯の手入れで容疑者402人が警官に殺害されたと発表した。

逮捕者は5418人で、投降者は56万5806人。

しかし、警察は殺害を402人と発表したが、ある報道機関は同期間に殺されたのは748人としている(While PNP’s tally is at 402, one news organization puts the total number of drug suspects killed during the same period at 748)。

このような動きに対し、2日火曜ニューヨークが本拠地の人権団体と300以上のNGOは、国連国際麻薬統制委員会と国連薬物犯罪事務所に対し、フィリピンの麻薬犯罪容疑者に対する殺人の驚異的急増を強く非難せよ、即刻の殺人停止を呼びかけよ、と要請した(A New York-based human rights group and over 300 other nongovernment organizations have urged the International Narcotics Control Board (INCB) and United Nations Office on Drugs and Crime (UNODC) to condemn the “alarming surge in killings of suspected drug users or dealers in the Philippines”. In a statement Tuesday, Human Rights Watch said these NGOs have written a letter asking the two global authorities on drug control to call for an immediate halt to the killings)。

(8月4日)

5.殺人三昧の急増に対し人権団体が国連に訴える

昨日4日木曜オスメーニャ市長は記者会見で、来年2017年1月のシノログ祭りの変更内容を発表したが、シノログ財団(Sinulog Foundation Inc. (SFI))をはじめ反対する者が多いようだ。

変更内容の主な点は、小学生高校生チームの祭りへの参加を廃止する(There will be no Sinulog sa Kabataan next year、Kabataanはビサヤ語で青少年、若者の意)、セブ市スポーツセンターで行われる花火大会を廃止する、というもの。

主な理由は、

公立学校の参加にあたっての経費は1校当たり150万ペソ(0.462換算で325万円)にも上り手に負えない額になっている、

生徒たちは主に夜間にダンスの練習をするが、夜間部の生徒の授業の妨げになっている、

小学生高校生チームが祭りへ参加しなければグランドパレードの出場チームが20くらいに減少し、終了時間が4時半頃と早くなり(昨年の終了は夜9時頃)早く終われば、深夜までの混乱、馬鹿騒ぎが減り治安の維持を図りやすい、

というもの。

(注)今年のシノログ後の混乱、馬鹿騒ぎ~ パレード終了後も花火やバンド演奏等のイベントがあるため人々は道路に溢れ数カ所では大混雑になり、卒倒者や負傷者が発生した。マンゴ・アヴェニューに多くの酔っぱらいの若者が集まりお祭り騒ぎ馬鹿騒ぎをし、中には乱暴狼藉を働いた者もいた。Chong Hua Hospitalには卒倒した2人の若い女性が救急処置室に運び込まれた。この騒ぎでマンゴアヴェニューに 特殊火器戦術部隊( Special Weapons and Tactics of the Cebu City Police Office)まで出動した。

イベントが早く終わるので、セブ市スポーツセンターで行われる花火大会は無くなるが、アヤラや他のモールの花火は行われるであろう。

記者から、小学生高校生チームの祭りへの参加廃止は恒久措置かと問われ、市長は、とりあえず来年そのようにする、と答えている。

シノログ財団の役員の1人は、市長が米国から戻ったら再考するように頼むと言っている。

というのはダンス参加者は若者が多くスタミナのある若者がいなければ成り立たないと彼は言う。

(注)シノログ財団は今年の祭りでセブ市から2千5百万ペソ(5400万円)の寄付を受けており、市の協力がないと祭りは成り立たない。

(注)市長は米国ヒューストンのテキサス州立大学 MDアンダーソン癌センターで来週癌検診を受けるため昨日出発。市長はこの病院で以前癌の手術を受けている。

(8月5日)

6.カンプ・ラプラプ敷地内に麻薬犯刑務所をつくる

昨日5日金曜夜ドゥテルテ大統領はセブ市のカンプ・ラプラプ(中央方面隊、 Camp Lapu-Lapu in Barangay Lahug)を訪れ、軍幹部、警察幹部、兵士等に何回かに分けて訓示をたれたが、その中でカンプ・ラプラプ敷地内の1ヘクタールを使い麻薬常習犯刑務所をつくると述べた(PRESIDENT Rodrigo Duterte is asking for one hectare from the Central Command (CentCom) in Cebu City where a rehabilitation center can be built for thousands who’ve surrendered since his term began)。

大統領が就任してから全国で50万人の麻薬常習者が投降しており、全国的にこれらの者の収容場所が不足している。

(注)中央方面隊( Central Command (Centcom) )~フィリピン軍の7つの地域別方面隊のひとつ。セブ市Barangay Lahugに所在し、ビサヤ諸島を管轄(陸海空あり)、地元ではCampをカンプと発音。

優先すべきことは家庭や社会を破壊する違法薬物の組織を破壊することであると大統領は語る(The priority, he said, is to “destroy the apparatus” that allows illegal drugs to destroy families and communities)。

そして大統領は、麻薬犯に対する手入れに際し容疑者を殺した兵士や警官が訴えられたらその兵士や警官を守ると約束すると繰り返した(He repeated a promise to defend soldiers and police officers who get sued for killing suspects in the course of their anti-drug operations)。

私は毎日千人の警官に恩赦を与えることができる、そう憲法が規定している、私はその特権をもっている、以前誰もそんなことは思っても見なかったのだ、と述べた(I can pardon 1,000 police officers every day. The Constitution says so. That’s what I’ve got. No one has thought of that before)。

(注)大統領の恩赦令の例~キリノ大統領は1953年7月に恩赦令を出し、フィリピンBC級戦犯裁判で死刑や有期刑を宣告され、ニュービリビッド(モンテンルパ)刑務所に服役していた100人を超える日本人戦犯に対し、釈放、減刑した。

(8月6日)

7.自警団スタイル8人殺害、未成年者夜間外出禁止

一昨日5日金曜と昨日6日土曜の2日間で、自警団スタイルでセブ市で4人、マンダウエ市で1人、ラプラプ市で1人、アロギンサン町で1人、サン・フェルナンド町で1人が何者かに殺害された。

殺害されたのはいずれも麻薬常習者か麻薬密売人である。

昨日6日土曜午前3時45分セブ市バランガイT. Padilla(マンゴ・アヴェニューとハイウエイの交差点の南方向)における麻薬常習者のたまり場の掘っ立て小屋で4人(43,35,34,31歳)が何者かに銃殺された。

昨日6日土曜明け方マンダウエ市( Barangay Umapad)で34歳の麻薬常習者が何者かに銃殺された。

一昨日5日金曜午後8時45分ラプラプ市(Barangay Basak)で44歳の麻薬密売人が何者かに射殺された。

一昨日5日金曜午前10時半アロギンサン町 (Aloguinsan、セブ市南西59キロ、西海岸)で30歳の麻薬常習者が何者かに銃殺された。

一昨日5日金曜午後5時55分サン・フェルナンド町(San Fernando、メトロ・セブ内、セブ市の南41キロ)で32歳の麻薬密売人が何者かに射殺された。

一方、未成年者を巻き込んだ犯罪が増加していることに鑑み、2日火曜セブ市議会は未成年者夜間外出禁止条例(curfew ordinance)を可決した。

全80バランガイにおいて未成年者は夜10時から翌午前4時まで外出禁止(The ordinance prohibits minors from loitering outside their residences from 10 p.m. to 4 a.m. the following day)。

バランガイ・タノッド(バランガイの治安維持担当)と警官が深夜の見回りをする。

未成年者が保護されたらバランガイ・ホールに連れて行き、保護者に引き取りに来てもらう。

ただし、未成年者夜間外出禁止には適用除外があり、災害時、教育活動時、宗教活動時、緊急の薬品購買時などは適用されない。

(8月7日)

8.公表の麻薬密売擁護者リストに前ラマ・セブ市長の名前

ドゥテルテ大統領は7日午前1時過ぎダバオ市の海軍基地(Camp Panacan)において政治家、裁判官、警官、軍人、公務員など麻薬密売擁護者159人の名前を公表したが、その中に前ラマ・セブ市長(former Cebu City mayor Michael Rama)の名前もあった。

前ラマ・セブ市長は記者会見を開き、麻薬密売組織との関連を全否定した。

ドゥテルテ大統領はダバオ市の海軍基地で、先週Compostela Valleyにおいて共産ゲリラに殺害された兵士4人の通夜に参加し演説し、それが生でテレビ放送された(live over state-owned People’s Television 4)。

大統領は名前を公表し、公表された者はそれぞれ24時間以内に大統領である自分、最高裁長官、国家警察長官、上司などのところへ出頭せよ、とした。

警官、兵士で公表された者は即刻ポストから外すよう命令。

また、内務自治長官に対して、公表された市長、町長の警察に対する監督権限を剥奪しまた公表された市長、町長の銃所有ライセンスも取り消すよう、命令した。

前ラマ・セブ市長の他にセブ州で公表された政治家は、サン・フェルナンド町(San Fernando、メトロ・セブ内、セブ市の南41キロ)の副町長Vice Mayor Fralz “BB” Sabalonesだが、彼は12時間以内(昨日7日12:45 p.m.)に警察に行き、人違いだと申し立てた。

セントラル・ビサヤ管区警察で公表された警官は7人で全員直ぐにポストを外されたが、この中で幹部クラス( commissioned officer)は1人で、Supt. Romeo Santander。

Santanderは転勤で先週セブ市警察本部の副本部長に就任したばかりだった( Just last week, Santander was appointed as Cebu City Police Office (CCPO) deputy director for operations)。

(8月8日)

9.セントラル・ビサヤの麻薬王Franz Sabalones自首

一昨日7日日曜夜セントラル・ビサヤの麻薬王Franz Sabalonesが デラロサ国家警察長官(PNP Director General Ronald dela Rosa)のところへ自首してきたそうだ。

麻薬王Franz Sabalonesは、一昨日7日日曜未明麻薬密売擁護者と大統領に名指しされた159人の内の一人サン・フェルナンド町の副町長(Vice Mayor Fralz “BB” Sabalones)の兄弟で、兄弟一緒に国家警察本庁に出向いた。

ただし、Franz Sabalonesは自首したのだが、Fralz “BB” Abalones副町長は嫌疑を晴らすために出向いたとしている。

セントラル・ビサヤには四人の麻薬王がいると言われていたが、これで四人共活動が停止したことになる。

(注)セントラル・ビサヤ4人の麻薬王~ 5月28日ボホール州の麻薬王Rowen “Yawa” Torrefiel Secretariaが警察の手入れで銃殺された。6月 17日首都圏ラスピニャス市においてセブの大物麻薬王Jeffrey "Jaguar”Diazが警察の手入れで銃殺された。 6月21日セブの大物麻薬王Alvaro “Barok” Alvaroがボホールの国家捜査局へ自首。麻薬王Franz Sabalonesは、一昨日7日自首。

(注)フィリピンの3大の麻薬王~ フィリピンの3大麻薬王の3人とは、ピーター・コー( Wu Tuan or Peter Co、 New Bilibid Prison in Muntinlupa Cityで服役中 )、コランコ( Herbert “Ampang” Colangco、服役中 in Muntinlupa)、ピーター・リム( Peter Lim a.k.a Jaguar、セブのビジネスマンが3大麻薬王の一人と疑われている)の3人。

タリニョ(Noli Taliño)セントラル・ビサヤ管区警察局長は、Franzの自首によって違法麻薬密売は大きな打撃を受ける、リーダーの喪失は組織の解体に繋がる、と言っている(Franz’s surrender is a big blow to the illegal drug trade in the region、This loss of their leader will break them up)。

Franzは警察にいろいろ供述しているらしい。

Franzはラスピニャス市において射殺されたJeffrey "Jaguar”Diazの傘下だったが、より多くの利益を求めて独立していた(なお、Jeffrey "Jaguar”Diazは服役中のピーター・コーの傘下)。

Franzは独立に当たり服役中のピーター・コーと接触を図り、同じく服役中のDavid Syから麻薬を仕入れることになったという。

David SyはFranzに毎月15キロの麻薬を引き渡していた。

Franzは、警察幹部に週20万ペソ(0.458換算で44万円)を渡していたという。

デラロサ国家警察長官は、金を受け取っていた警官は皆イスラム教徒ミンダナオ自治地域(Autonomous Region in Muslim Mindanao)や コルディレラ( Cordillera、ルソン北部の山岳地域)などに既に配属替えにした、と言っている。

(8月9日)

10.ラマ前市長とオスメーニャ現市長の動向

"麻薬密売を擁護している政治家"とドゥテルテ大統領に名指しされたラマ前セブ市長は、自身の嫌疑を晴らすため8日月曜薬物取締庁のラスペニャ長官(Philippine Drug Enforcement Agency、Director General Isidro Lapeña)を訪ね1時間以上話をしたという。

ラマ前市長は、自身の名がリストアップされた根拠書類を見たいと思っていたが、運悪くそして理解できないことにラスペニャ長官は就任したばかりで(見ることが出来なかった)、だから議論するのをやめた、と語った(I was of the view and I was of the expectation that I would be seeing documents that had put me in the list but unfortunately and understandably, it can be said that he (Lapeña) is just newly installed. So I ended up just tit for tat)。

ラマ前市長は、薬物取締庁の高官たちに自分は薬物取引に関与していないと明言したという。

ラマ前市長はまた次の点を強調したという。

私がどのように麻薬密売を擁護したというのか?なんという麻薬王を擁護したのか?勿論彼等は答えられない。彼等は書類も無しになんで自分を名指しするのか?(I highlighted ‘how can I be a drug protector? Who is the drug lord?’ Of course they cannot give me the name. How can they even give the name they don't even have the document?)。

このような反発は最高裁長官( Chief Justice Maria Lourdes Sereno)からも出ている。

麻薬密売人を擁護したとされる中に裁判官が含まれていたことを受け、8日月曜最高裁長官は逮捕状がなければ出頭する必要なし( not to yield to authorities until a warrant was issued against them)とした。

一方、7日日曜デラロサ国家警察長官(PNP Director General Ronald dela Rosa)のところへ自首してきたセントラル・ビサヤの麻薬王Franz Sabalonesであるが、彼に対する逮捕状は存在しない。

しかし、Franzが警察にいたほうが身が安全と言っているので警察に留め置いて彼から事情聴取をしているのだそうだ。

なお、 Franzはシトム(セブ市交通運営管理局Cebu City Traffic Operations and Management Office (Citom))に2001年に入り働いていたそうだ。

職務は、交通規則を無視して街路を横切る者の取締だったという(He was tasked to apprehend those who violated the City’s rules against jaywalking)。

途中で失踪し、麻薬取引を始めたらしい。

オスメーニャ現市長は、米国ヒューストンのテキサス州立大学 MDアンダーソン癌センターで癌検診を受けた結果無癌状態が継続していることがわかった、と発表した(he continues to be cancer-free)。
途中で失踪し、麻薬取引を始めたらしい。

オスメーニャ現市長は、米国ヒューストンのテキサス州立大学 MDアンダーソン癌センターで癌検診を受けた結果無癌状態が継続していることがわかった、と発表した(he continues to be cancer-free)。

オスメーニャ市長は、2008年膀胱癌ステージ4と診断され、同病院で膀胱、前立腺、42のリンパ節の切除手術を受けた(stage IV urinary bladder cancer in 2008 and underwent an operation in which his bladder, prostate, and 42 lymph nodes were removed)。

その後同病院で3ヶ月毎の検診を受けていたが、だんだん検診の頻度が減り、今では1年に1回の検診になっている。

今回の検診は6月に予定されていたが、5月17日ラマ・セブ市長、ラベラ副市長( Labella)、12人の市会議員に対して職権乱用の疑いで停職命令が執行されたのを受け、同日奥さんのオスメーニャ市議会議員が市長代行に就任した(6月30日正午まで)ため延期されていたとのこと(The mayor’s check-up was scheduled last June but since Councilor Osmeña was acting mayor, they decided to schedule it this month)。

(8月10日)

11.軍が警察に協力してパトロールに当たる

間もなく兵士が警察に協力してセブ市内のパトロール等を行い治安維持に当たるとのこと。

セブ市議会が国軍中央方面隊(Central Command)に市内の治安維持に国軍の協力を求める決議を先週(8月1日の週)行い、国軍がこれを快諾した。

この背景に最近の犯罪の増加と警察が麻薬取締に多忙であるということがある。

今後は検問所、公園、交通ターミナル等で警官と兵士が協力して活動する。

兵士は市民がパニックを起こさないように長い砲身の武器は携帯しないそうだ。

セブ市議会は、街の治安の向上が目的で軍国主義化とは異なるので誤解のないように、と説明している。

一方、昨日10日水曜国家警察委員会は全員出席のもとで、オスメーニャ・セブ市長の警察に対する指揮監督権限を剥奪する、と決議した(The National Police Commission (Napolcom), in an en banc resolution yesterday, decided to remove from Osmeña the authority as deputized representative of Napolcom, which means he no longer has a say over the operation of the Cebu City Police Office (CCPO) within his own city.He (Osmeña) has no longer operational supervision (and) control)。

これは、セブ市警察本部長などの転勤が同市長への相談なしに突然行われたことに同市長が立腹し、同市長が市から警察への支援援助を打ち切ったことに対する反応(Napolcom’s decision came after Osmeña withdrew the City Government’s support to the police following the revamp that led to the transfer of some officials, including former Cebu City Police Office (CCPO) chief Senior Supt. Benjamin Santos)。

この決定を受けて、同市長は怒りながら言っている。

”元々無かった権限を剥奪するというのか。私の警察に対する抗議は、一緒に治安維持に当たる警察幹部を選べるという権利を否定されたからだ。地方自治体の首長が一緒に治安維持に当たる警察幹部を選べるという権利を否定することは地方自治法違反だろうが(You mean they’re revoking something that I never had in the first place? Being denied the chance to choose someone to work with (which is a violation of the Local Government Code) was the very reason for my protest to begin with)。”

”今後のセブ市の治安維持の責任は私の手を離れ警察だけが負うのだ。セブ市には多くの問題があるので私はごみ問題、交通問題等に力を注ぐことにする。”

(注)市から警察への支援援助打ち切り~警察車両へのガソリン供給停止、警察への車両貸与停止、警官への手当、賞金停止など。

(8月11日)

12.オスメーニャ市長3護衛警官を失う

一昨日10日水曜国家警察委員会はオスメーニャ・セブ市長の警察に対する指揮監督権限を剥奪した(昨日11日既報)が、続いて昨日11日木曜同市長は三人の護衛警官も引き剥がされるという打撃を国家警察から受けた(同市長は癌検診のため渡米中で14日日曜帰国予定)。

また、同市長は期限が切れた249丁の市所有の拳銃をセントラル・ビサヤ管区警察へ引き渡せという命令も同管区警察から受けた。

引き剥がされた3人の護衛警官の中には物議をかもしているものの同市長が最も信頼しているAdonis Dumpitも含まれており、3人共ボホール州警察本部へ転勤になった。

セントラル・ビサヤ管区警察のタリニョ局長は、同市長の三人の護衛警官の引き剥がしは本庁の指示であり、理由は自治体首長の護衛警官の配置は国家警察長官の許可を要する規定であるが前任のセブ市警察本部長は許可を得ずに配置していたからという。

タリニョ局長は、同市長が再び護衛警官を欲するならセントラル・ビサヤ管区警察へ申請したらいい、そうしたらセントラル・ビサヤ管区警察は本庁へそれを取り次ぐ、としている。

また、期限が切れた市所有の拳銃をセントラル・ビサヤ管区警察へ引き渡すようにという命令は、セブ市のみが対象ではなくマンダウエ市、ラプラプ市、セブ州、ボホール州、シキホール州にも出されており、”野放し武器追跡作戦”の一環(part of the PNP’s “Oplan Kontra Boga” meant to go after loose firearms)であるとしている。

(注)Kontra~否認。Boga~銃の砲身。

そして、申請し新たに銃所持の許可を得たら銃を返却するとしている。

タリサイ市のEduardo Gullas市長(弁護士出身)は、セブ市長と警察の対立について次のように言う。

国家警察委員会が法律違反を犯しているのだ、セブ市警察本部長の交代の時にセブ市長の同意をとらなかったのは法律違反である、国家警察改正法(RA 8551)は地方自治体の首長は管轄区域の警官の長を5人のリストの中から選任する権限を有する、としている(In Talisay City, Mayor Eduardo Gullas said what Napolcom did violated Republic Act 8551, or the PNP Reform Law, and the Local Government Code.Gullas, a lawyer, said Napolcom violated the law first by reassigning officials of CCPO without Osmeña’s permission.Based on RA 8551, the city and municipal mayor has the authority to choose his chief of police from a list of five eligible police officials)。

(注)物議をかもしているがオスメーニャ市長が最も信頼している護衛警官Adonis Dumpit~Dumpitは1990年代の後半オスメーニャ市長が組織する“Hunter Team”という犯罪撲滅グループのリーダーを勤め、セブ市で犯罪容疑者を殺したなどの容疑でレイテ島の刑務所(Leyte Regional Prison in Abuyog, Leyte)に収容されていたが、控訴裁判所が保釈を認め今年5月26日保釈された。保釈金25万ペソ(0.461換算で54万円)は同市長が払い同市長の息子が刑務所に迎えに行った。

(8月12日)

13.セブ市長が信頼していた助力者は麻薬王から金を受けていた

セントラル・ビサヤ2番目の麻薬王Franz Sabalones(既に警察に自首)から週20万ペソ(0.458換算で44万円)の金を受け取っていた幹部警察官は、オスメーニャ・セブ市長が信頼していた助力者だった( “trusted aide” of Cebu City Mayor Tomas Osmeña)、と昨日12日金曜デラロサ国家警察長官(Ronald “Bato” dela Rosa)がラジオ・インタビューで明らかにした。

8日月曜麻薬王Franz Sabalonesは、彼の親分や擁護してくれていた警察官について警察に語ったそうだ。

同長官は、名前は明らかにしなかったが、そのオスメーニャ市長と親密な助力者の幹部警察官を既にイスラム教徒ミンダナオ自治地域(Autonomous Region of Muslim Mindanao)へ転勤させた、と語った。

これがオスメーニャ市長が怒っている基本的理由である、と続けた。

その他の警官も金を受け取っていたが、皆ミンダナオやルソン北部へ飛ばしたそうだ。

(8月13日)

14.刑務所内から麻薬、現金、携帯電話等

刑務所管理刑罰局(Bureau of Jail Management and Penology (BJMP))は、昨日13日土曜午前1時に300人以上の完全武装の警官等がセブ市刑務所内に踏み込み、70グラムの覚醒剤、覚醒剤の売上代金とみられる465万ペソ(0.4595換算で1012万円)の現金、覚醒剤吸引具、携帯電話、Wi-Fi器具、テレビ、刃物の武器、その他を発見した、と発表した。

(注)セブ市刑務所内に踏み込んだ5組織~Police Regional Office (PRO-7), PNP Special Weapons and Tactics (SWAT), Regional Public Safety Battalion (RPSB-7), the Philippine Coastguard’s K9 Unit and the Philippine Drug Enforcement Agency (PDEA-7)。

また、セブ市刑務所長及び30人の刑務官をポストから外したとのこと(同刑務所の刑務官は120人位)。

セブ市刑務所長は明後日16日までに荷物をまとめて出ていかなければならない。

セブ市刑務所長は毎週3千ペソ(6500円)づつ大監房から受け取っている、刑務所内は麻薬天国になっている、とのタレコミがあったとのこと。

36の大監房があるから刑務所長は月43万2千ペソ(94万円)の収入があったことになる。

タレコミを行った元受刑者によると、刑務所内で覚醒剤をやるのは街でやるよりずっと安全なのだという。

街でやれば逮捕されたり射殺されたりする。

金のない受刑者は他の受刑者へマッサージをしたりして覚醒剤を手に入れるという。

覚醒剤の供給は週4日面会の訪問者によって行われる。

セントラル・ビサヤ刑務所管理刑罰局長は、今後刑務所管理刑罰局の職員と同じく受刑者も麻薬チェックを定期的に行う、と言っている。

タリニョ・セントラル・ビサヤ管区警察局長は、今回の踏み込みには刑務所管理刑罰局の許可があったので捜索令状は不要だった、と語った。

今回の踏み込みと同時にセブ州刑務所への踏み込みが行われているが、セブ州刑務所からの押収物はずっと少なかったそうだ。

セントラル・ビサヤ刑務所管理刑罰局長は、刑務官不足と過剰な受刑者のせいで不法物の持ち込みを阻止するのは難しいという。

セブ市刑務所には受刑者600人の設計の施設に3000人以上の受刑者が入っている。

セブ州刑務所は定員1600人のところ3000人の受刑者とのこと。

セブ市刑務所への面会訪問者は1日500~1000人で刑務官2人が持ち物検査に当たるとのこと。

ポストを外されたセブ市刑務所長は、刑務所管理改善策を提言している。

政府は大きなキチンとした刑務所施設を建設すべき。

面会者と受刑者の間に柵を設け、お互いに接触できないようにすべき。

我々の混乱を避けるために刑務所管理刑罰局(Bureau of Jail Management and Penology (BJMP))と刑罰局(Bureau of Corrections)を同一人が管理すべき(刑務所管理システムの一元化を図るべき)。

なお、受刑者のダンスで有名なセブ州刑務所は州政府の管理でセブ市刑務所は刑務所管理刑罰局の監督下とのこと(CPDRC, home of the famous dancing inmates, is managed by the Cebu provincial government, while the Cebu City Jail is under the supervision of the BJMP)。

(8月14日)

15.セブ市刑務所の実態

13日土曜300人以上の完全武装の警官等がセブ市刑務所内に抜き打ちで踏み込み、70グラムの覚醒剤、覚醒剤の売上代金とみられる465万ペソ(0.4595換算で1012万円)の現金、その他が発見されたが、 セントラル・ビサヤ薬物取締局、セントラル・ビサヤ刑務所管理刑罰局、セントラル・ビサヤ管区警察局等の高官がセブ市刑務所の実態等を記者の質問に答え解説している。

刑務所内で発見された覚醒剤であるが、6月に首都圏ラスピニャス市において警察に射殺されたセントラル・ビサヤでトップの麻薬王通称ジャガー(Jeffrey “Jaguar” Diaz)によって5年以上前から供給され、彼の死後は組織を引き継いだ者によって供給され続けていたという。

覚醒剤は、受刑者の親戚と称する面会者により持ち込まれていたが、金を受け取った刑務官か麻薬組織の一員の刑務官によって見逃されてきた。

セブ市刑務所の所長以下少なくとも50人の刑務官が既にポストを外されたが、セブ市刑務所勤務の職員139人全員が調査対象になっている。

ポストを外された刑務官は、タリサイ市、マンダウエ市、ラプラプ市の刑務所へ配置換えになり、後任は上記の3市の刑務所から転勤してくる。

通称ジャガーの組織と接触して踏み込みの時覚醒剤を所持していたのは小屋に住む3人の受刑者であるが、3人共口が重いという。

喋ったら消されるのだろうという。

覚醒剤の売上代金とみられる465万ペソ(0.4595換算で1012万円)の現金であるが、受刑者たちは生活協同組合の売店の売り上げなり利益であると主張しているという。

しかし、麻薬探知犬が札の上に座り込んだので札にかすかな覚醒剤が付いていたと見られ、額も大きいことから金は覚醒剤の売上と推定されているとのこと。

覚醒剤や金は小屋の中から見つかっているがこの小屋は直ぐに取り壊されるという。

(注)小屋(hut)~金のある大物受刑者は監房ではなく電気製品を備えたあたかもVIP roomのような部屋で暮らしているとのこと。下記の ”(参考)2014年にAFPが報じたモンテンルパ市のビリビッド刑務所の実態”では更にゴージャスな受刑者の生活が紹介されている。

(参考)2014年にAFPが報じたモンテンルパ市のビリビッド刑務所の実態

「王様のような獄中生活」送る受刑者たち、フィリピンに衝撃

2014年12月17日 11:39 発信地:マニラ/フィリピン

【12月17日 AFP】フィリピンの首都マニラ(Manila)近郊にあるビリビッド(Bilibid)刑務所に対する警察の捜索で、麻薬王たちがストリップバーやジャグジーを楽しみながら「王様のような生活」を送っていた実態が明らかになった。同国の主要な刑務所でのセックスやドラッグ、贈収賄のスキャンダルの発覚に、役人の汚職事件が頻繁にニュースとなる同国の国民の間にも衝撃が走っている。

同国のメディアは16日、同刑務所の実態を相次いで報じた。過密状態にあることで有名な同刑務所ではこの前日、麻薬組織が所内から運営されているとの通報に基づき、警察による捜索が行われた。

レイラ・デリマ(Leila de Lima)法相によると、刑務所を捜索した警察は麻薬売買で有罪となった受刑者らのためにつくられた20台のエアコンを備えた「別荘」で、「アイス」と呼ばれる覚せい剤メタンフェタミンや、現金、空気で膨らませる性玩具、ジャグジーなどを発見した。

デリマ法相は、捜索の結果、麻薬組織のメンバーらが獄中で「王様のような生活」を送っていたことが分かったと説明した。受刑者らは大理石のタイルが敷かれた浴室で温水シャワーを楽しみ、携帯電話やパソコンも持っていた。ある部屋には高価なウイスキーのボトルがストックされ、また別の部屋には高級腕時計や米ドルの札束が入れられた金庫があったという。

また、ロック演奏用の楽器が備え付けられた小さなステージや、地面からせりあがるプラットホームやストロボライト、ミラーボールを備えた部屋も見つかった。警察によると、この部屋では刑務所外から忍び込んだストリッパーがパフォーマンスを披露していた。

デリマ法相は16日、記者団に対し、警察による捜索の際、刑務所内で豪華絢爛な生活を送っていた受刑者は、それぞれ200万ペソ(約520万円)の現金を持ち合わせていたと語った。

マニラに拠点を置く監視団体「Volunteers Against Crime and Corruption」の創立者で、ダンテ・ヒメネス(Dante Jimenez)氏は、現金を持っている受刑者が一夜あるいは週末全体を刑務所の外で過ごすことは珍しくなく、ある受刑者が接待用の特別室で高級娼婦をあてがわれたことさえあったと述べた。一部の州刑務所では、受刑者が外部に出て委託された殺人を実行することもあったという。ヒメネス氏は麻薬ディーラーに兄弟を殺され、このディーラーはビリビッド刑務所で服役している。

ヒメネス氏ら活動家は、政府はかなり以前から刑務所の実態を知っていたはずなのに、これまで是正に手を付けていなかったと批判した。(c)AFP/Cecil MORELLA

(8月15日)

16.麻薬関連殺人が132件に達する

セントラル・ビサヤ人権委員会(Commission on Human Rights in Central Visayas (CHR-7))は、5月から8月9日まででセブ州における麻薬関連殺人が132件に達しており恐ろしく大きい数字であると警鐘を鳴らしている。

132件の内、40件が警察による麻薬犯に対する手入れ中の殺害(shootouts between drug suspects and the police)、あとはいわゆる自警団による即決処刑殺害(summary executions committed by vigilantes)という。

人権委員会は、警察に対して迅速にきちんと捜査して自警団殺害の犯人を逮捕し法の裁きを受けさせるべきであると要求するが、これらの事件を捜査する捜査員は10人しかおらず捜査はさっぱり進んでいないようだ。

捜査員は、目撃者の宣誓供述書の作成等に多くの時間を要し捜査が進まないという。

更に、132件の殺害があったにもかかわらず、家族等から11件の告訴しかないとのこと。

(注)フィリピンでは殺人事件があっても家族等からの告訴がない場合、事件化されないことがほとんどで放置され忘れ去られる。

なおセブ州以外のこの種の麻薬関連殺人は以下のとおりで、少ない。

ネグロス・オリエンタルー10件。ボホールー5件。

(8月17日)

17.デング熱患者が激増

今年1月から8月までのセントラル・ビサヤにおけるデング熱患者が、昨年の3,740人から9,372人と激増している。

死者は、昨年の19人から81人とこれも激増。

患者の多くは5歳以下。

患者の多い市町は以下のとおり。

セブ市、1,331人、死者7人。

マンダウエ市、415人、死者9人。

トレド市、357人、死者2人。

ラプラプ市、278人、死者5人。

バランバン町、278人、死者1人。

(8月18日)

18.今度は55人の警官が戦闘荒廃地域へ飛ばされる

7月15日付でセントラル・ビサヤ管区警察の28人が戦闘で荒廃しているイスラム教徒ミンダナオ自治地域(Autonomous Region in Muslim Mindanao (ARMM))と北ルソンのコルディレラ地域(Cordillera region in northern Luzon)に飛ばされたが、今度は今月8月18日木曜日付で55人の警官が同地域へ飛ばされた。

幹部警官8人と非幹部47人。

国家警察本庁が、これらの警官は麻薬密売組織と関係があると確認し転出命令を出したとのこと(Their involvement in illegal activities has been validated by Camp Crame and so this (relief) order came)。

なお、セントラルビサヤ管区警察は、新たな ノック・説得作戦(Oplan Tokhang)を準備しているという。

(注)ノック・説得作戦(Oplan Tokhang operation)~バランガイ在住の警官とバランガイ・タノッドが覚醒剤使用者や密売人を戸別訪問し自首するよう説得する作戦。TokHangはToktok(Knock)とHangyo(Urge)の合成。

次のターゲットは、サブディビジョンとコンドミニアムの住人の覚醒剤密売人と覚醒剤常習者となる。

金持ち、セレブ、政治家等でも覚醒剤をやっている人間は見逃さないということ。

(8月20日)

19.1か所の手入れで千百万ペソ相当の覚醒剤押収

19日金曜夜11時頃ラプラプ市バランガイPusok(ニューブリッジの麓の地域)における手入れでラプラプ市トップの密売人の右腕の男が逮捕され千百万ペソ(0.4645換算で2368万円)相当(1キロ)の覚醒剤が押収された。

ラプラプ市トップの密売人は逃走した。

警察は、相次ぐ手入れで覚醒剤の流通が細っていると思っていたのに大量の覚醒剤が見つかったので驚いている。

この量はセントラル・ビサヤの押収量で最大という。

ラプラプ市トップの密売人の右腕はMarvy “Tata” Palay(38歳)で、もう2人が一緒に逮捕された。

手入れはおとり捜査で行われ、覚醒剤のほか拳銃も一緒に押収されている。

19日までの1ヶ月で覚醒剤の押収総量は2千5百万ペソ(5382万円)相当となったが、1か所の押収で多かったのは7月20日中国人女がマクタン・セブ空港に持ち込んだ6百万ペソ(1292万円)相当がある。

手入れで押収量が多かったのは、18日木曜セブ市の2ヶ所の手入れで710万ペソ(1529万円)相当が押収されている。

(8月21日)

20.蝿と悪臭のイナヤワンごみ捨て場

7月28日にセブ市のイナヤワンごみ捨て場(Inayawan dumpsite)が再開されゴミの投棄が始まったが、近隣住民は蝿の大群と悪臭に悩まされているという。

ごみ捨て場の入り口から2キロ離れた所の住民が屋外で昼寝をしていたら大きな蝿の大群に襲われ目を覚ましたという。

ごみ捨て場の近くの住民は蝿を防ぐため調理場をネットで覆わざるを得ない。

風向きによって悪臭も酷く、全てのドアと窓を閉じざるを得なくなる。

鼻と喉に酸を振りかけられたようで頭痛がする、喘息になった等の苦情もある。

ごみ捨て場の作業規定では、ゴミの高さが1.8メートルになったら脱臭剤をかけてその上を粉砕石灰石で覆うことになっているらしいが、そのように行われていないらしい。

というのは、担当者は作業重機と粉砕石灰石が不足なので1千万ペソ(0.4645換算で2153万円)の予算を市議会に要求したいと言っている(We cannot respond to the issue on the foul smell emitted by the landfill because we lack equipment and we are indeed running short of crushed limestones. That is why we plan to propose all of these to the city council)。

また、イナヤワンごみ捨て場の再開自体が法律違反で、ゴミ捨て作業手順自体も法律違反になっているとの指摘もある。

イナヤワンごみ捨て場近くの南海岸道路埋立地(South Road Properties (SRP))のコンドミニアムを購入しようとしていた者が購入見合わせに転じつつあるともいう。

(8月22日)

21.7月の犯罪件数が前年比9.5%減少

ドゥテルテ大統領が就任(6月30日正午)した後の7月のセントラル・ビサヤの犯罪総件数は、4264件で前年4711件に比べて447件、9.5%減少した。

1月から7月まででは、昨年31,482件から今年29,302件へ6.9%減少した。

タリニョ管区警察局長は、この減少は違法薬物撲滅キャンペーンを含む犯罪撲滅キャンペーンの強化の成果であるとしている(セブ市 Camp Sergio Osmeña Sr.における警察創設115周年式典挨拶)。

そして、違法薬物は全ての犯罪の母である、とも語る。

インデックス犯罪(index crimes)は、昨年7月の1,688件から1,220件へ 27.7%の減少。

(注)インデックス犯罪(index crimes)は、人や財産に対する犯罪 (crimes against persons and properties) 、murder, homicide, theft, robbery, physical injuries, and rapeなど。

murders(故意殺人、殺意を持った殺人)は、昨年7ヶ月間で341件あったが今年266件に22%減少。

Homicides(過失致死)は、昨年7ヶ月間で85件あったが今年59件に31%減少。

(注)Homicides(殺人一般、必ずしも犯罪を意味しない)は、 正当業務行為殺人、 正当防衛殺人、 過失致死、murdersをも含むが、ここではmurders(殺意をもった殺人)以外の殺人罪(過失致死)を指していると考えられる。

ノン・インデックス犯罪(Non-index crimes)は、昨年7月の3,023件から今年7月の3,044件に微増。

(注)ノン・インデックス犯罪(Non-index crimes)は、特別法に定める犯罪で違法薬物、ギャンブル、許可なし武器所持等。

なお、ドゥテルテ政権になった7月のセントラル・ビサヤにおける麻薬密売人容疑者の死者数は145人(July 1 until 6 a.m. of Aug. 22)。

警察の手入れで死亡した容疑者が69人、いわゆる自警団により殺害された容疑者が76人。

(自警団殺人の犯人は一人も逮捕されていない)

(8月23日)

22.銀行のガードマンが客を射殺

昨日24日水曜正午頃マンダウエ市バランガイ Subangdaku(セブ市に隣接)における銀行(Banco de Oro)のガードマン(Jomar Layco, 29歳、Elusia Security Agency)が客をショットガンで銃撃した。

客(会社の渉外担当重役で47歳 )は近くの病院へ運ばれたが腹と右足に銃撃を受けており1時間後に死亡した(The 47-year-old victim identified as Edwin Tancio, a liaison officer of A.D. Gothong Manufacturing Corp., was rushed to the UC Med Hospital in Mandaue City’s Reclamation Area after sustaining gunshot wounds in his stomach and right leg)。

ガードマンは客に銀行の裏に駐車するなと言って激しい言い争いになったが、客は無視して銀行に入り預金。

客が出てきたところをガードマンが2発銃撃。

ガードマンはショットガンを置いて逃亡し、警察は行方を追っている。

(8月25日)

23.フェンテ・オスメーニャはセブ市の所有との判決

地域裁判所(Regional Trial Court Branch 23)は、フェンテ・オスメーニャ(Fuente Osmeña)の中央島公園(1,100 square meter park)についてセブ州ではなくセブ市の所有である、との判決を出した。

フェンテ・オスメーニャの中央島公園については1912年の完成以来セブ市が管理してきたが、2007年に当時のガルシア知事がセブ州所有の確認書があるとして土地所有権保全及び占有回復(Quieting of Title and Recovery of Possession)の民事訴訟をおこしていた。

判決理由要旨は次のとおり。

フェンテ・オスメーニャは1910年に工事が始まり1912年に完成したが、当時の法律では州には公園所有の権限は無かった。

セブ州は、セブ州提出の所有権確認書は土地登記委員会による登記布告を得ていないものと認めており、この所有権確認書は不備かつ不完全である(the province admitted that their Certificates of Title were issued without any Decree of Registration by the Land Registration Commission.The lack of a decree of registration makes the Certificates of Title flawed and defective)。

セブ州は、95年間所有権の主張をしておらず懈怠がありエストッペルにより所有権を主張することを禁じられている(the province of Cebu was barred by estoppel by latches from claiming the property)。

(注)latches~懈怠(けたい、latches)とは、法律において実施すべき行為を行わずに放置することを指す。権利を行使しないことを指す場合と、義務を履行しないことを指す場合がある。

(注)estoppel~ 禁反言の法理(エストッペル、estoppel)とは、一方の自己の言動(または表示)により他方がその事実を信用し、その事実を前提として行動(地位、利害関係を変更)した他方に対し、それと矛盾した事実を主張することを禁ぜられる、という法。

(8月26日)

24.自警団殺人ではなく密売人同士の殺し合いであるとの仮説

従来違法薬物容疑者が殺されると自警団が殺したと言われてきたが、セブ市における25日木曜の殺人事件で”あれらは自警団殺人ではなく密売人同士の殺し合いである”という仮説を警察トップが主張する余地が出てきた(A FATAL shooting last Thursday in Cebu City gave top police officials another opportunity to push a theory: there are no vigilantes, but drug pushers are killing one other)。

木曜夜セブ市バランガイPasilにおいてRonald Udto,(19歳)がRogelio Petalcorin Gabasa(30歳)を銃弾4発で殺した。

両方共密売人で、被害者が加害者の名前を警察に喋ったので殺した、との自供があったという。

他の殺人の事例もこんなものであろうと警察は言う。

被害者はノック・説得作戦(Oplan Tokhang)で以前警察に投降していた。

加害者は目撃者の証言で逮捕された。

セントラル・ビサヤにおいて7月1日から8月24日水曜までで170人の違法薬物容疑者が殺されており、73人が警察の手入れで殺され、97人が自警団殺人と言われていた。

密売人の幹部が組織を警察に喋られることをおそれ組織下部の人間を始末している可能性がある、と警察トップは言う。

セントラル・ビサヤでは密売人と常習者が7万1千人投降し今後改心するとしているという。

(8月27日)

25.違法薬物撲滅キャンペーンの成果になお不満足

セントラル・ビサヤ管区警察局は違法薬物撲滅キャンペーンにおいて最も成果を上げている管区警察局の一つと国家警察本庁から25日木曜発表があったが、タリニョ( Noli Taliño)局長はまだ満足していないと語った。

改善すべき点はあるし、もっと成果を上げられるはずと言う。

7月1日~8月22日の同管内の違法薬物押収量は2,272グラム、2650万ペソ(0.455換算で4945万円)相当。

751回の手入れ、1,130人逮捕、1,295件の薬物関連起訴。

国家警察の違法薬物監視委員会(The Philippine National Police’s (PNP) Oversight Committee on Illegal Drugs)は、警察内部の部局や警察署の成果を毎週評価しているとのこと。

管内でトップ10の密売人の内半数を逮捕できなかった警察署長はポストを外され他の管区へ飛ばされる。

7月にはセントラル・ビサヤで126人の警察署長の内75人がポストを外されている。

(8月28日)

26.ミス・ユニバース世界大会の水着審査がセブで

2016年ミス・ユニバース世界大会がフィリピンで行われるが、その水着審査がセブで行われるとのこと。

最終選考会は2017年1月30日 Pasay市のMall of Asia Arenaで行われるが、セブの水着審査会は1月13日~18日のいずれかの日に行われる。

水着審査会場にはラプラプ市の Movenpick Hotel(マクタン島東北端の半島部真ん中)、Mactan Island’s Shangri-la Resort and Spa(マクタン島東北端の半島部付け根)、その他が候補に上がっている。

水着審査以外のダンス審査などの会場としては、 Boracay, Cagayan de Oro,Davao, Palawan, and Viganが候補に上がっているという。

ドゥテルテ大統領の方針で政府は一切の資金を出さず、全て民間スポンサーの資金負担で行われる。

総費用千百万米ドル(約11億円)のスポンサーの名前としてはHenry Sy(施至成、SM,Banco de Oroなど)、岡田 和生(ユニバーサルエンターテインメントなど、出場者の宿泊に高級ホテルを提供)などが上がっているとのこと。

ミス・ユニバースの栄冠に輝いた者にはフィリピン人のピア・ウオルツバック( Pia Wurtzbach、2015年ミス・ユニバース)から王冠が被せられる。

フィリピンにおけるミス・ユニバース世界大会開催は、1974年、1994年に続いて3回目。

(8月29日)

27. 第3橋のセブ市下町道路への接続工事を延期し南海岸道路へつなぐ

セブ市とマクタン島を結ぶ第3橋(Cebu-Cordova bridge)のセブ市側について地元の要望(前市長時代)で橋からセブ市の下町の一般道路に接続するランプ(接続道路)を建設する計画が持ち上がり調査をしていたが、ランプ建設に147の敷地が影響を受けることがわかりランプ建設工事は延期し当初計画どおり南海岸道路へつなぐ工事にとりかかるとのこと。

影響を受ける敷地は、民間敷地75箇所、公有地55箇所,持ち主不明敷地17ヶ所で、工事実施には多大な困難が伴い時間もかかる見込み。

グアダルーペ川の不法占拠民の立ち退き問題も発生し、この強制立ち退きにはオスメーニャ市長が反対している。

またジョイント・ベンチャー契約では、セブ市は橋の建設に必要な公有地以外は拠出しない、となっている。

ランプの工事延期を工事主体のメトロ・パシフィック有料道路会社(Metro Pacific Tollways Development Corp. 、MPTDC)が発表したが、ランプ建設のゴーサインをいつ出すかはセブ市側の判断事項となる。

将来セブ市がランプ建設のゴーサインを出せば、工事に取り掛かる。

2つのランプ建設は許認可の対象となっており、またスイス・チャレンジ方式のルール上からも建設取り止めとは出来ず、あくまで延期である(the design for the bridge can no longer be changed since it had been the basis of the approval of the project and when it was subjected to a Swiss challenge.This means that the construction of the two ramps is already part of the project scope)。

(注)橋からセブ市の下町の一般道路に接続するランプ(ramp、接続道路)計画~橋への上りランプは790メートルでパデラ通り(C. Padilla St.、 コロン通りの西への延長道路、グアダルーペ川の東がコロン通り西がパデラ通り)から始まる。橋からの下り道路は1キロ以上でサンシャンコ通り(Sanciangko St.、 コロン通りの1本山側の通り)で終わる。

下町の一般道路に接続するランプを建設しない場合、30~35億ペソ(0.454換算で66~77億円)建設費が安くなり通行料も安くなる見込みという。

通行料2021年89ペソ(196円)が75~82ペソ(165~181円)に下がる計算らしい。

現在メトロ・パシフィック有料道路会社は、関係省庁からの許認可取得に努めており、これが終われば来年2017年半ばには工事に取りかかれるとのこと。

(8月30日)

28.覚醒剤が値上りし鎮痛剤が人気集める

現政権の違法薬物撲滅キャンペーンによる相次ぐ取締で覚醒剤が品薄になり値上りし、セブ市のあちらこちらのバランガイでは鎮痛剤の ナルブフィン( Nubain, or nalbuphine、 急病患者用鎮痛制、幻覚剤の一種)が人気を集めているとのこと。

昨日30日火曜セントラルビサヤ薬物取締局(Philippine Drug Enforcement (PDEA) 7)のYogi Filemon Ruiz局長がオスメーニャ市長を訪問し取締状況を説明した後の記者会見で語った。

密売人や覚醒剤常習者が鎮痛剤のナルブフィンを買いだめしている。

覚醒剤は1グラム1500ペソ(0.453換算で3311円)だったのが6000ペソ(13245円)に値上がりしているが、 ナルブフィンは1アンプル100~200ペソ(221~442円)で手に入る。

売られているナルブフィンはジェネリック医薬品でパキスタンから密輸されていると考えられるという。

ナルブフィンは2011年危険薬物に分類され、所持等は包括的危険薬物法(the Comprehensive Dangerous Drugs Act of 2002)で最高刑無期懲役とされている。

(8月31日)


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